Montepulciano - イタリア紀行 モンテプルチャーノ 1

毎夏イタリア人の親友と彼の実家のある町でヴァカンスを過ごすのだが、今年は少し変化を持たせて、イタリアでも内陸のモンテプルチャーノMontepulcianoという古い町に行ってきた。モンテプルチャーノはトスカーナ地方のなかでも一番高い丘の町である。石畳の小道が上へ下へと迷路のように連なっている。
国や地方自治体のみでなく、住民全体で保存には力を入れているそうだ。大切に中世からそのままに保たれた町。夏の暑さの盛りの中でも、どこかメランコリックなルネッサンスの美を感じる。
町の中心の大広場Piazza Grandeに面して建つ市庁舎Palazzo Comunaleの塔に上ると、シエナが見渡せる。
塔より眺める広場。白い四角のテントはCafe Barで、遅い夕食をとった後、ホテルに帰る前に冷えたリモンチェッロ(レモンのリキュール)やジン&トニックを飲んだものだ。
正面はDuomo。夏の音楽フェスティバル開催中でステージと客席が組んである。
我々の滞在中はマンチェスター(!)のRoyal Northern College of Musicの若い演奏家達のコンサートが毎夜行われていた。ヨーロッパの夏の夜はなかなか暮れない。開演は10時頃だ。入場料もなく、近所の子供達から着飾った御夫人方まで幅広い客層で飲み物片手にくつろいだ雰囲気。夜の教会広場にさんざめく観客と弦楽の音。南ヨーロッパの夏の夜の独特の風情である。
<続く>