ロンドンオリンピック閉会式

ロンドンオリンピック閉会式
昨夜はオリンピック閉幕式をBBCで見た。開幕式がとてもよかったので、閉幕式は期待していなかった。監督がTake Thatのツアー演出などを手がけている人でインタビューに答えて「最高のアフターショウパーティーで楽しんでもらいます」とか言っていたし、一夜だけのスパイスガールズの再結成が噂されたりしていて、多分ロック系よりもエンターテイメントポップ系だろうと思っていたからである。
結果、ポップもロックもバラバラでごちゃ混ぜですごくいいとこと退屈ななんだよこれ〜とが入り混ざりアップアンドダウンが激しく散漫で大規模なウエディングパーティーのディスコタイムといったとこだけども、最後はThe WhoのMy Generationでちゃんと閉めましたと言う感じか。
個人的にはLiamのBeady EyeがWonderwallで出るとは思ってなかったので超感激。

アリーナのフロア全体がユニオンジャックにデザインされ、それもダミアン・ハーストのスピニングアートで赤、白、青が微妙ににじみ合っている。セットのロンドンのミニチュアがその上にのっかり、ユニオンジャックのクロスの部分がキャットウオーク状のステージ部分になっている。上空から見るとその照明効果も相まって,大変綺麗である。

英国式ストリートパーティーの中、マッドネスのバス舞台や、三角帽をかぶったペットショップポーイズの車がトラックを周り、ロンドンの街を舞台にStompのパフォーマーが清掃員風に働いたり、ロンドンのハッスルバッスルが描写されているようだ。KinksのR.デヴィースがWaterloo Sunsetを歌ったが、開幕式のポールマッカー同様に年で声量が足りなくてちょっと大変そう。
音楽的にイマイチ盛り上がんないよな〜というときに、Elbowのライブで救われました。Elbowはアコギのいい曲も沢山あるし、オーケストラ編成をバッキングにした壮大な曲が結構あり、過去数年も大きなフェスの大会場で感動的に盛り上がるライブをやっている。マンチェスター出身の好きなバンドのひとつだ。今回ロンドンシンフォニーオーケストラと共にやったOpen ArmsとOne Day Like Thisはこういう場にまさにぴったり。
そうこうすると、The WhoのPinball Wizardと共にModの一団がスクーターで押し寄せ、そのうちの一人がKaiser Chiefsのヴォーカル。彼はジージャンにジーパンでモッドしてなかったが、走るバイクの背で歌い、そこから歌いながらステージに登ってバンドにジョインして歌い続けていた。結構むつかしだろうな。その後もう一曲やってくれればよかったのに、一曲のみ。

ピアノのイントロが静かに流れ、一瞬、もしかしてノエルがDon't Look Back In Anger!!!???と思ったら、ジョンレノンのImagineでした。ま、こっちが元だからね。それがまた、子供達のクワイアで、前列の子供達は手話と唄でなんとも感動的でジーンときてるところへ、スクリーンにイマジンを歌うジョンの顔のアップでもっとジ〜ン。アナウンサーによると、この日のためにヨーコ・オノによって特別にリマスターされたイマジンだそうだ。国同士がゴールドメダル獲得の為競い合うオリンピック、また、この祭典で盛り上がっている今も宗教や国益のために戦火の耐えない国もあるわけだ、そこにこのジョンの平和へのメッセージ、”国家もなく、宗教もなく死んだり殺したりもなく、皆が平和に暮らしているのをイマジンしよう、、、、”泣けるよ。地上の舞台上には白い箱状のものが沢山の人によって運ばれて、それがパズルのように組合わさると、巨大なジョンレノンの顔になるのでした。英国が生んだ偉大なアーティスト、ジョン・レノン死して30年以上ですが、こうしてオリンピックセレモニーに参加して、やっぱり偉大な人物や作品は時代を超えて生きているんだなあ。故郷リヴァプールのコーラスグループとともに、ジョンへのトリビュートでした。

その後は、ジョージ・マイケルが登場して突然イタリアかドイツのダサイ歌謡番組になってしまったかのように2曲もやって、ユーリズミックスのアニーレノックスがパイレーツオブカリビアンのような大げさな装置に衣装と大勢のエキストラと共に超退屈な曲を延々やったり、ジェッシー・Jと知らない黒人男2人がロールスロイスで登場してヒップホップR&B的曲をやったりして、またアップアンドダウンのダウンモードだったが、あれっ!背後のライブセットのドラムに"Beady Eye"とあるじゃないですか!やった〜!
が、リアムまでの道のりは長い。その前に老けたFat Boy Slimがアロハ着て巨大透明タコ(タコですよ蛸)の真ん中でDJっちゃって、90年代はかっこ良かったんだがもう老け過ぎでアロハでノリノリでイエ〜ってDJされてもなあ、まだ、UnderworldChemical BrothersとかBasement Jaxのほうがよかったんじゃないのか。そして、キラキラのロンドンタクシー(よく携帯なんかにスワロフスキーでキラキラにしてるでしょう、あんな感じのタクシー)5台が走り回って、ユニオンジャック舞台の真ん中に集まると、中からかねて噂されていた一夜限りの再結成したSpice Girlsが登場。前夜BBCのオリンピック番組に出演していたベッカムも「明日の閉会式は楽しみですね、私の妻も出演する”かも”しれませんしね〜」と言っていた。
90年代のUKミュージックシーンはそれはそれは百花繚乱だったが、ロックではなくポップのほうではこのSpice GirlsとボーイバンドのTake Thatがベスト2でしょう。当時の大ヒット曲を2曲披露すると、観客席のキャメロン首相もロンドン市長も並んでダンシングダンシング。Take That も今回出演した、当然。解散せずいまだやってる、英国版Smapというところかだが、リーダー格で曲作りをするG・バーロウは音楽の才能のある人で、6月のクイーンのジュビリーの際もテーマソングを作曲したり大活躍である。
そしてようやくBeady EyeでWonderwall。まあ、リアムのベストパフォーマンスとは言えなかったけども、大アリーナライブでリアムのワンダーウオールがまた聴けるとは思ってなかったので、昔行ったオアシス時代のライブを走馬灯のように思い出しながら感涙に咽ばなかったが、画面に釘付けになりました。ノエルのライブではこのあいだワンダーウオールやったけど、やっぱリアム、ゲム、アンディーがそろってるから今回の方が良かった。
http://www.youtube.com/watch?v=HXEJD4XJePY
なんだかずっと90年代大回顧状態。これ、45以上大喜び、若者が見たら、なんか親の世代の音楽〜って感じ、ですね。
(続く)

こっちの方が画像いいです http://www.youtube.com/watch?v=IgPRI6-8Efw